床下を改善してあげるだけでも家の寿命が延びる!床下対策方法を解説!

床下には構造体や配管類が設置してあります。

床下の環境が悪いと構造体や配管類が腐食してしまい家の強度や生活にも支障をきたしてしまいます。

布基礎などの床下は、湿気が溜まりやすくカビの発生やシロアリが生息しやすい環境です。

そのため、ひとたび被害にあうと家の寿命を短くさせ、修復も大変です。

今回は、床下の改善で家の寿命を延ばす方法についてご紹介していきます。

寿命を縮める原因

家の床下には基礎や土台などの木部構造体、水道・ガスの配管などがあります。

どれも家に大切なもので定期的にメンテナンスをおこなうことで長く持たせることができます。

しかし、床下の環境が悪いと床下にある大切な構造体や配管類が腐食してしまうなど被害が起きる可能性があります。

では、家の寿命を縮めさせてしまう床下環境の原因とは何かお伝えしていきます。

湿気による木部腐食やカビ

床下のカビ

床下は湿気が溜まりやすく結露が発生しやすい環境です。

通気性が悪いと空気の流れが悪く湿気が発生し構造体などの木部に影響がでます。

木部に水分が多く含まれると腐食やカビの発生が起きます。

土台など木部の構造体が腐ってしまうと、家の強度が弱くなり大規模地震の被害や床が抜けるなど起きる可能性があります。

また、カビが多く発生してしまうと、臭いが生活空間にまで上がってきて体調を悪くしたり、生活に支障をきたすこともあります。

床下に住みつくシロアリ被害

シロアリの被害
床下が多湿であると土台などの木部に水分を含むことになり、それがシロアリのエサになる恐れがあります。

シロアリは多湿を好む性質の種類もありますので、シロアリが寄ってこない環境作りが大切です。

ひとたびシロアリが床下に生息し木部を食べてしまうと、家の重要な柱や土台などに被害がでて家が弱くなってしまいます。

構造体に被害がでてしまうと修復するのに規模が大きくなり、工事費用もかかってしまいます。

床下に生息するねずみによる被害

ねずみは外から家に侵入してきます。

床下環境が悪いと床下に生息するねずみ種もいます。

ねずみが生息しやすい環境とは、ねずみのエサとなる食べ物や巣作りの材料になる新聞紙や布きれなどがある場合です。

ねずみは齧る習性があるため、家の建材を齧ってしまったり、電気配線を齧ってショートを起こすなどの被害が起きる可能性があります。

特に電気配線のショートやガス配管を齧ってガス漏れが起きてしまうと、火災が起きる危険があるので注意しなければなりません。

給水・給湯配管やガス配管の腐食による漏れ

給水・給湯配管やガス配管の腐食による漏れ

最近の家では給水・給湯配管やガス配管は樹脂製かゴムチューブで作られて腐食の心配はかなり軽減されています。

しかし、昔の配管類は鉄が使われているため、多湿である床下の環境では配管類が錆びてしまう可能性があります。

配管が錆びてしまうと水漏れやガス漏れが起きる可能性があります。

水漏れの場合、床下にある土台などの木部が濡れてしまい腐ってしまいます。

木部が腐ってしまうと修復するのに工事の規模が大きくなり工事費用もかかります。

また、木部が水を含むことでシロアリが生息する可能性もあります。

ガス漏れは大きな事故につながってしまうので、ガス漏れが発生している場合はすぐに対処しなければなりません。

家の寿命を延ばす10の方法とは?

家の床下は湿気が溜まりやすい環境であるということをお伝えしました。

このような床下環境が悪いと家の寿命を縮めてしまう原因となります。

では、どうすれば家の寿命を延ばすことができるかについてご紹介していきます。

床下に溜まる湿気・カビ対策

床下の湿気によるカビ床下は、通気が悪く湿気が溜まりやすい環境です。

そのため、湿気が溜まらない対策をおこなうことが大切です。

床下の湿気対策に用いられるのが調湿マットを床下に敷く方法です。

半永久的に吸放質しますので、湿気が多いときは湿気を吸収し、少ないときは排出します。

床下の湿気が少なくなることによって、カビの発生を低減させる効果もありますので、床下の湿気対策をおこなうことで家の寿命を延ばすことができます。

しかし、あまりに湿気が多く調湿マットが濡れてしまった場合は、湿気を十分に吸収できなくなる可能性がありますので、一度外に出して乾燥させる必要があります。

シロアリ対策

シロアリの被害

柱や土台など家の構造体を食べてしまうシロアリが生息できないように対策をおこなうことで家の寿命を延ばすことができます。

シロアリの侵入を防ぐには、シロアリ駆除の薬品を散布し生息できない環境にさせることが大切です。

また、シロアリは外から家の内部へと侵入してきますので、侵入する経路をふさぐことが大切です。

シロアリ駆除や侵入防止をおこなうために、専門のシロアリ業者に依頼して駆除薬品の散布をおこなってもらいましょう。

ほとんどのシロアリ業者は、家にシロアリが生息していないか床下に潜って点検をしてくれます。

ひとたびシロアリが生息してしまうと被害が大きいので、シロアリの有無に関係なくシロアリの点検や駆除の薬品を散布してもらうのをおすすめします。

床下に侵入するねずみ対策

ねずみ対策

ねずみ対策は、まず侵入してこない防止対策をおこなう必要があります。

侵入防止には、ねずみが嫌う臭いが含まれている忌避回避成分が入った塗料を塗ることです。

また、床下などに侵入してきたねずみを捕獲するために、ねずみ捕り用のカゴや粘着式のねずみ捕り用品、圧殺式の捕鼠器を使う対策があります。

ねずみが浸入する経路になる床下などは、作業も困難なのでねずみ駆除専門業者に相談することをおすすめします。

構造体などの木部の補修

湿気を含んだ木部は、強度も下がります。

また、年数による劣化もありますので定期的なメンテナンスをおこなうことで家の寿命を延ばすことができます。

床を支える根太や下地材である構造用合板の劣化があると床が抜けてしまいケガをしてしまう危険があります。

また、土台と柱の状態なども点検をおこなうことが大切です。

家は下地材として木が多く使われていますので、構造体はもちろん下地材の木も気にかけて交換などのメンテナンスをおこなうのをおすすめします。

防湿効果がある土間コンクリート打ち

土間打ち

地面に防湿シートを敷き込み、その上から土間コンクリートを打つ床下の湿気対策方法があります。

この方法は、湿気が上がってきやすい布基礎に用いられる方法です。

布基礎は、地面の土がむき出しのため湿気が地面から上がってきやすい構造です。

また、適切な通気口が設けられていなかったり、家が建つ地盤が多く水を含むようだと床下の環境は多湿になります。

この湿気を上げてこないように防湿シートを敷き込み、土間コンクリートを打ちます。

業者によっては、床下点検口から侵入して作業をおこなうところもあるので、工事規模を最小限におさえられる場合があります。

土間コンクリートを打つということでベタ基礎に似ていますが、打たれるコンクリートの厚さが違います。

防湿のための土間コンクリートは、鉄筋が配筋されていなく厚さも薄いのでベタ基礎のような強度はないのでご注意ください。

水道管やガス配管を高耐久な配管に交換

水道管交換

昔の家に使われていた給水・給湯配管やガス配管の鉄管の交換をすることで、漏水やガス漏れを防ぐことができます。

配管類の交換は床を解体する必要がありますが、配管の錆よって起きてしまう危険を考えたら、いずれは交換をすることをおすすめします。

床下を開けるリフォームをするときは、一緒に配管の交換をして高耐久の樹脂製配管やゴムチューブ配管にしてもらいましょう。

床下点検口を設ける

基礎補強、床下点検口

ほとんどの家には床下点検口が設けられています。

床下点検口が設置してある場所は、主に台所や洗面所にあります。

また、家によっては和室の畳下に床下点検口を設けてある場合もあります。

家に床下点検口がない、という場合は新しく設置するのをおすすめします。

床下点検口があることで、家のメンテナンスやシロアリ駆除、耐震診断などが可能となります。

家の寿命を延ばすためにも、家の状態を調べることができる点検口を設けましょう。

定期的な点検とメンテナンス

家の状態がどうなっているのか?というものは中々目に見えてわかりません。

明らかにおかしいとわかる箇所だと、すでに手遅れである場合もあります。

被害が大きくならないように、専門の業者に定期的に調べてもらいアドバイスをもらうことが家を長持ちさせるポイントです。

床下に限らず家の塗装や屋根の葺き替え、床の張り替え、設備の交換などは寿命というものがあります。

時期と経年劣化が起きる周期を判断して、定期的に点検とメンテナンスをおこなうことが大切です。

基礎のひび割れ補修

基礎のひび割れは、軽度のものであっても基礎の劣化やシロアリの侵入となる恐れがあります。

またひび割れが著しいと家の耐震性にも関わります。

基礎のひび割れと言いますと、一般の方は外側から見ることが多いと思われますが、床下内部から見ることができる基礎の内側にもひび割れが起きている可能性もあります。

基礎コンクリート内部のひび割れ

基礎コンクリートの経年劣化

外側の基礎のひび割れは、化粧モルタルのひび割れの可能性もあり耐震性にそこまで影響を与えませんが、基礎内側は化粧モルタルを塗っていないのでひび割れがあると耐震性に関わります。

床下内の点検で基礎のひび割れがある場合は、ひび割れ補修などをおこなうのと家の耐震強度に不安があるようであれば耐震診断をおこなうことをおすすめします。

基礎の補強

耐震診断をおこなって家の強度が地震に耐えられない結果がでた場合は、基礎の補強など耐震改修をおこなうことをおすすめします。

耐震診断の結果が悪く、基礎が弱いと家の耐震性が落ち倒壊の可能性があります。

基礎の補強は、家の荷重を支える強度を上げるのと柱や土台の引抜きに耐えるように補強します。

基礎補強をおこなうときは、家全体の強度が大切なので耐震診断をおこない、家全体の適切な補強をしましょう。

家の寿命を延ばすために、点検と定期的なメンテナンスがポイント!

ここまで床下の改善による家の寿命を延ばす方法についてお伝えしてきました。

床下は、家の構造体がある大切な場所です。

また、生活に関わる給水・給湯配管やガス配管が設置してあります。

床下が多湿であったりすると構造体や配管類の腐食やシロアリ被害にあい家の寿命を短くさせてしまいます。

長く家を持たせるためには、定期的な点検やメンテナンスをおこなうことがとても大切になります。

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