「基礎補強工事って何だろう?どうやって補強するのかな?」

お風呂や、キッチンのリフォームならわかるけれど、戸建住宅の基礎コンクリートのメンテナンスについてご存じの方はあまり多くありません。

ふとリフォーム業者からお家の耐震強度不足や基礎コンクリートのひび割れを指摘され、不安になる方も多くいます。

私たちは神奈川県・東京都を中心にこれまで5,000件以上の床下点検や基礎診断を行ってきました。 その中で実際に基礎補強工事が必要だった住宅もあれば、補強工事までは必要なく経過観察で問題なかった住宅も数多く見てきました。

この記事ではそんな方に向けて基礎補強工事とは何か、どのような住宅で必要になるのか、工法や費用相場、実際の施工事例を交えながわ詳しく解説しています。

築20年以降の戸建て住宅で起こりやすい症状や、新築物件でも発生する基礎トラブルについても事例別に3点ご紹介していますので、今後のお住まいのメンテナンスの参考にしていただければと思います。

基礎補強工事はどんな住宅に必要?

我々が5,000件以上の基礎の点検をしてきた中で、基礎補強工事が必要な木造住宅には特徴があります。 その特徴を一挙にご紹介しますので、該当する症状があるかお確かめください。

  • 1981年(昭和56年)以前に建てられた家
  • 鉄筋が入っていない家
  • 床下に地面が見えている(布基礎)の家
  • 鉄筋の錆による爆裂現象が発生している
  • 不同沈下やエフロなど、基礎の劣化やひび割れがみられる家
  • 高台に建てられたお家
  • バスや電車が家の近くを通る立地
  • 針状結晶があり、束石が崩れている
  • 基礎コンクリート打設時の施工不良がある
  • ブロック基礎のお家
  • アンカーボルトの位置にひび割れがある
  • 海や川、森林の近くに家があり、常に湿気が多い

1981年(昭和56年)以前に建てられた木造住宅は耐震強度不足で要注意

日本の耐震基準は時代と共に変わっています。特に 基礎の耐震基準に大きな変遷があったのは1981年5月に行われた改正で、基礎コンクリートの内部に鉄筋を入れることが義務付けられました。

それ以前の木造住宅では任意で鉄筋を入れている住宅もありますが、数としてはほとんどありませんでした。そのため基礎の強度が弱く幅の広いひび割れ(構造クラック)が発生しているお家が多く見られます。

当時の耐震基準はかなり低く 「震度5」の地震に対して建物が倒壊しないようなもの になっていました。

鉄筋が入っていないとなぜ基礎が弱い?

基礎の鉄筋、有筋無筋の違い

基礎コンクリートはお家の重さを支えるために上からの「圧縮力」が常に掛かっていて、この圧縮力にとても強いです。しかし、 地震などの横や斜めからの「引張力」にはとても弱い性質を持っています。

鉄筋が入っていない住宅ではこの引張力が足りていないために、基礎の強度が弱い部分にひび割れが発生してしまいます。

基礎のひび割れ

例えば通気口の角はその最たる例です。 我々が点検してきた中でも、約9割以上のお家に通気口からのひび割れが発生していました。

通気口の角の部分は、他よりもコンクリートの厚みが薄く強度が弱いためです。

一度発生したひび割れは狭くなることはなく、幅が広がることにより基礎が少しずつ傾き、床の傾きや窓が閉まりにくくなるだけでなく、外壁や屋根にもズレが生じ、漏水の原因となる場合もあります。

今まで点検させていただいた中で感じたのは、 鉄筋が入っていない(無筋)住宅はひび割れの数は少ない場合もあるが、幅が広くなることが多いです。そのため、2次被害の影響が大きくなるのが特徴 と考えています。

床下に地面が見えている「布基礎」のお家

ベタ基礎と布基礎の違い

最近の木造住宅ではベタ基礎(床下がコンクリート)が主流となっていますが、このベタ基礎は面で受けるため荷重が分散される傾向にあり、地震にも強くなっています。

しかし1990年以前の木造住宅では、床下点検口から下をのぞくと土になっていることが多いです。 これは「布基礎」と呼ばれ、お家の荷重を点で支える作り となっています。

ピンポイントで住宅の荷重を支えるため、1か所にかかる負荷も大きくなり、ひび割れが発生しやすい上にひび割れが広く・深く進行します。

鉄筋の錆による爆裂現象による影響

上では鉄筋が入っていないお家での被害をご説明しましたが、実は鉄筋が入っているお家だからこそ起きるかなり怖い症状があります。

「鉄筋の爆裂現象と呼ばれるコンクリート崩落」 です。基礎コンクリートの横のひび割れは怖いと言われることが多いのですが、次の順に症状が進行していきます。

1.基礎に横のひび割れが出てくる
2.横のひび割れが家全体に広がる
3.ひび割れ部分のコンクリートが浮いた状態になったり、鉄筋が一部見える(爆裂現象)
4.家全体に爆裂現象が広がる

コンクリートの爆裂現象はひび割れに水分や炭酸ガスが入ることによって、中の鉄筋が錆びてきます。錆びてきた鉄筋はコンクリートを押し出し崩落させてしまいます。

ひどくなると家全体のコンクリートにこのような現象が見られるます。 気づいたときにはかなり進行していることが多いため、早めに処置をしてあげると良いでしょう。

進行が速いと築20年以降のお家でもこのようなケースも見受けられるため、注意が必要です。

不同沈下やエフロ(中性化現象)など基礎の劣化がみられる

建物に不同沈下が起き、少しずつ斜めに傾くことで基礎や外壁にひび割れが生じたり、経年劣化や地震でのひび割れよって基礎の状態が少しずつ悪くなってきます。

放置していると、壁や屋根などに隙間ができ、雨漏れの原因となってしまいますので、二次被害に気をつけなくてはなりません。

高台や坂道など斜面に建てられたお家

高台

高台や坂道などの斜面に建てられた木造住宅も基礎コンクリートにひび割れが発生します。

約5m以上の高低差があるお家では、深刻なひび割れがでるケースが多いです。 これは、高い場所から低い場所に向けて強い力が加わっているためです。

高台の土留めはブロックやコンクリートになっていることが多いため、よく見ると、土留めにもひび割れ(クラック)があることがあります。 ご自分で確認する場合は、周囲の状況にくれぐれも注意を払ってみるようにしてください。

高低差のある土地の場合は盛土や切土をすることが一般的です。盛土の場合の方が、地盤が不安定になることが多いため基礎や床の傾きが発生する一つの要因ともなるでしょう。

切土(きりど):土地や斜面の土を切り取って、造成地を作る方法
盛土(もりど):斜面の上に土を盛って、人が住める宅地を造成する方法

バスや電車が家の近くを通る立地

バストラックの振動で
お家の近くをバスやトラックが通り揺れが激しい道路では、細かなひび割れが多数入ることがあります。 幹線道路のように交通量が多いところではなく、裏路地のような場所でもそういった症状がでてきます。

他にも造成地で新しく住宅を建てているなど、重機での振動がある場合にも基礎にひび割れが入る可能性があります。他の土地での工事では防ぎようのないことですが、知識として知っておくとなぜひび割れが多いか判断できるかもしれません。

針状結晶があり、束石が崩れている

針状結晶
針状結晶(しんじょうけっしょう)の症状が出てくると、コンクリートでできている束石や、基礎コンクリートはボロボロになってしまいます。 写真では束石がボロボロになっているのですが、これは化学変化により起きた症状です。基礎コンクリートでも同様の劣化が起きる可能性があるため危険な症状です。

針状結晶とは、お家の立地状態によっては土壌の硫酸塩の含有量が多いところがあります。 雨水に溶けた硫酸イオンが、乾燥した床下土壌の表層で毛細管現象によって吸い上げられる際に、濃縮されてコンクリート表面に硫酸ナトリウムの結晶がでてくる現象のことを言います。

関東エリアを点検している中で針状結晶が多くみられるのは、神奈川県の鎌倉市近郊、横浜市の西側、千葉 県の浦安市や八千代市の近郊、埼玉県の久喜市近郊です。それ以外にも多くありますが、お住まいの方は一度点検しても良いかもしれません。

基礎コンクリート打設時の施工不良がある

ジャンカ、豆板

家を建てた時に施工をした業者に手抜きや、様々な条件が運悪く重なってしまい、基礎にひび割れが無数に発生します。

[/g] 住宅の施工不良で多いのはジャンカです。ジャンカとは骨材である砂利が表面にむき出しになっている状態のことで、打設時の撹拌不足が原因です。[/g] 当然基礎コンクリートがうまく撹拌されていないため本来の強度を保っていません。さらにジャンカの怖いところは、劣化したときに指で穿れるくらい弱くなることもあることです。

また、最近では鉄筋コンクリートの爆裂現象も施工不良である場合もあります。

鉄筋が錆びで起こる爆裂現象ですが、施工当初にコンクリート表面から鉄筋までの厚みが足らない「かぶり厚不足」の場合があります。 ひどいお家だと表面を削ってすぐのところに鉄筋があるなど、信じられないような工事を行っていたところもありました。

また、打設時の天候や養生の方法なども基礎の状態を左右する要因となるため、全て含めて施工不良と考えています。

知り合いの基礎屋さんから聞いた話ですが、使用する生コン屋(コンクリートを製造する会社)によってもひび割れがでやすいところがあるようです。なぜかここの生コン屋はクラックが出るんだよな、とぼやいていました。

ブロック基礎のお家

ブロック基礎

築年数がかなり経っているお家の中にはコンクリートブロックを積んだ「ブロック基礎」のお家もまれにあります。最近のコンクリートブロックは塀やフェンスの下地になったり、団地やマンションの間仕切り壁の下地となったり、比較的付加が掛かり辛い場所に採用されています。

それは コンクリートブロックは強度が著しく低い ためです。 

ブロック基礎が採用されていた時代は、鉄筋がはいってない「無筋基礎」の場合がほとんどのため、ブロック基礎が採用されている住宅は耐震性が低く非常に危険な状態です。 

アンカーボルトの位置にひび割れがある場合

土台の木部と基礎コンクリートを結合し、地震に強くするための補強部品として「アンカーボルト」があります。 以前の住宅ではこの構造はあまりなく、阪神淡路大震災の際には家屋が倒壊した70%以上が 「ほぞ抜け」 が原因で、建物の柱が抜けてしまい倒壊したとされています。

このほぞ抜けというのは、アンカーボルトのような基礎と土台を結合するものがなかったために起きた症状で、後付けではホールダウン金物で代用されることもありますが、 地震などでの強い不可が加わるとひび割れが起きることがあります。

それは地震に対して有効な補強となりますが、どうしても基礎のひび割れが出てしまうため、補強が必要となります。

海や川、森林の近くに家があり、常に湿気が多い

湿気の多い海や川、森林の近くは水分(湿気)が多いため、様々な要因で基礎コンクリートや床下に影響を及ぼします。

床下にカビが生えたり、木材を腐らせる腐朽菌というものもあります。また、上でもお話した鉄筋の爆裂現象も湿気や雨水が大敵です。

床下が常に湿っていたり、点検口を開けるとカビの匂いがする場合は注意が必要です。複合的に基礎コンクリートの劣化の原因にもなりますので、確認を怠らずメンテナンスを心がけてください。

実際の現場で多い補強工事が必要なケース・不要なケース

上に記載した 基礎にひび割れや劣化などが見つかった場合でも、すべてのケースで基礎補強工事が必要になるわけではありません。

実際の現場でも、お客様から

「このひび割れは危険ですか?」「補強工事は必要ですか?」

というご相談を多くいただきます。

しかし、見た目だけで判断することは難しく、補強が必要なケースと経過観察で問題ないケースがあります。

補強工事が必要になるケース

以下のような症状が見られる場合は、基礎補強工事を検討した方が良いケースです。

  • 幅0.3mm以上の構造クラックが5本以上ある
  • 鉄筋の露出(爆裂現象)やコンクリートの浮きがある
  • 基礎に鉄筋が入っていない
  • 基礎に大きな欠損がある
  • 不同沈下による傾きがある
  • コンクリートの表面がポロポロしている
  • ブロック基礎で耐震性に不安がある

これらは基礎の耐久性や耐震性に影響を与える可能性があります。

経過観察で問題ないケース

一方で、以下のような症状はすぐに基礎補強工事が必要とは限りません。

  • 幅0.3mm未満のヘアークラックが5本以下
  • 表面だけの軽微なひび割れ
  • 軽度のエフロレッセンス
  • 軽度のジャンカ

もちろん症状の進行状況にもよりますが、点検の結果、経過観察となるケースも少なくありません。

実際には現地調査で判断することが重要

我々が点検してきた中でも、

お家の外側からみて「大きなひび割れだから危険だと思ったら問題なかった」

というひび割れが化粧モルタルだけのケースもあれば、

「小さなひび割れだったが内部で鉄筋腐食が進行していた」

というケースもあります。

基礎補強工事で大切なのは工事をすることではなく、現在の基礎の状態を正しく把握することです。

そのため、まずは床下や基礎の状態を確認し、補強が必要なのか、補修だけでよいのかを判断することが重要です。

基礎補強工事とは?費用相場と工法を解説

基礎補強・補修工事とは?

基礎補強工事とは「基礎コンクリートの劣化やジャンカ、ひび割れなどにより耐震強度が不足している場合、補修をすることにより前よりも強固な基礎にするための工事」です。

基礎コンクリートの修繕にはシーリング材などで簡易的に隙間を埋め、床下への水の侵入を防ぐ「基礎補修工事」と今までの基礎コンクリートよりも強度を上げることができる「基礎補強工事」があります。

その中でも 基礎補強工事は「弱い基礎そのものの強度を上げること」を目的としているため、基礎補修とはその目的の根幹が異なります。 基礎コンクリートの重要性や、どうやって工事をするのかなど知られていないことが多く、専門的な知識が必要となります。

施工方法と費用相場

1.U字カットでシーリング処理を行う方法(基礎補修工事)

基礎のひび割れにシーリング材を施し、防水を行う方法です。まずコンクリートに専用の研磨機で表面がU字になるように削っていきます。その後にシーリングを行います。

簡単な補修工事となるため、非常に安価で1か所あたり数千円で施工可能ですが、シーリング材が劣化するため10年ほどで再施工が必要となります。

ハイブリット工法以外の基礎補修工事の種類を記載しました。それぞれ、基礎コンクリートに処置を施すのは同じですが、工法や効果が異なります。もし基礎補強・補修工事を検討しているのであればどの工法がいいのか考えながらご覧いただくと良いと思います。

2.エポキシ樹脂と塗布する方法(基礎補修工事)

基礎のひび割れを起こした部分に対して、エポキシ樹脂という接着剤で穴埋めし補修をする方法です。費用としては部分的に補修をするため1mあたり0.5~1万円と安価ですが、基礎の強度を上げる方法ではなく、あくまでも補修となりますので、ご注意ください。

主に、基礎のひび割れから基礎内部へ雨水の侵入を防ぐためのものです。

3.ビックス工法での注入を行う方法(基礎補修工事)

こちらも基礎のひび割れに対して行う施工方法です。流動性の高いエポキシ樹脂を加圧注入し、内部の毛細血管状のクラックに浸透させていくことにより、元々のコンクリートの強度を復活させる方法です。ジャンカの表面処理の後に注入することもあります。

金額は1か所につき、2~3万円前後となるのが多いです。

4.基礎にコンクリートを増し打ちする方法 (基礎補強工事)

現在ある基礎コンクリートの前後にコンクリートを増し打ちする方法(抱き基礎)です。例えば、家の右側だけ強度が弱くなってるので、部分的に補強したいといった場合に使用されます。費用としては5万円/1m前後の金額がかかるため、家全体を行う場合には200万円以上掛かります。また、この方法では補強効果が継続しない可能性があります。

基礎を増し打ちして追加した部分には鉄筋が入り、強度が上がります。しかし、元々あるコンクリートは変わらないため、地震や劣化でひび割れが広がった場合にこの工法での効果が少しずつ薄くなってくる可能性があり、注意が必要です。

5.基礎を交換して全て新しくする方法 (基礎補修工事)

1981年以前に建てられた住宅には基礎に鉄筋が入っていないことが多いです。経年劣化や地盤沈下、地震などでひび割れがある場合に、今ある基礎を交換して全て新しくすることがあります。その時のは家全体をジャッキアップして、基礎を丸ごと交換する工事をしていきます。

この場合少なくとも300万円以上の費用が掛かるのと、床を剥がすなどかなり大掛かりな工事となり、あまり現実的ではありません。

6.ハイブリット(アラミド繊維)工法による補強 (基礎補強工事)

ハイブリット工法は、ひび割れ補修を行った基礎コンクリートの表面にアラミド繊維シートを貼り付け、専用樹脂で一体化させる補強工法です。

アラミド繊維は軽量でありながら高い引張強度を持ち、地震などによる引張力に対して基礎の強度向上が期待できます。

既存の基礎を解体せず施工できるため、工期や費用を抑えながら耐震性の向上を図れるのが特徴です。基礎全体の補強が必要な住宅や、無筋基礎・布基礎住宅の耐震補強として採用されることが多い工法です。

ハイブリット工法では、1mあたり2~3万円が費用相場なります。お家全体では60~80万円くらいが相場でしょう。

アストロホームが採用するハイブリット工法

使用材料について(アラミド繊維シート・タックダイン)

アストロホームのハイブリット工法では主に「アラミド繊維シート」と「タックダイン(エポキシ樹脂塗料)」を使用して基礎のコンクリート補強を行います。

アラミド繊維シートは鋼鉄の5倍もの引張強度を持つ高強度繊維で、航空宇宙分野や防弾チョッキにも使われています。 軽量でありながら非常に高い引張強度を持っているため、地震などによる引張力への抵抗力を高め、基礎の耐震性能向上が期待できます。

また、タックダインは基礎補強専用に開発された樹脂系材料で、コンクリートとの密着性に優れています。ひび割れ補修やアラミド繊維シートとの一体化を図ることで、既存の基礎コンクリートを補強し、耐久性の向上に役立ちます。

また、 既存の基礎を解体することなく補強できるため、工期や費用を抑えながら基礎の強度向上を図ることが可能です。

施工の工程について

ハイブリット工法の工程は次の通りです。

  1. 養生
  2. 表面ケレン処理
  3. 地面掘削(布基礎の場合)
  4. 下塗り材塗布
  5. 中塗り材塗布
  6. アラミド繊維シート貼り付け
  7. 上塗り材塗布
  8. 整地・ゴミ片付け
  9. 施工アルバム送付
1.養生

点検口まわりの室内をしっかりと養生して、砂埃や樹脂塗料などから汚れないように守ります。

2.表面ケレン処理

基礎コンクリートの表面の汚れや劣化部分をきれいにします。でこぼこがひどい場合は、アラミド繊維シートがうまく接着しないため、サンダーを使い平滑にします。

また、シーリング材や断熱シートが貼ってある場合についても同様にきれいにします。この表面ケレン作業の精度が後の作業にとって重要な役割を果たすためきっちりと時間を使って作業を行います。

3.地面掘削(布基礎の場合)

布基礎の場合は地面が土のため、掘削していきます。この作業により強化材を塗布する面積が増えより強度が増すのと、きれいにアラミド繊維シートを貼り付けることが可能となります。

ベタ基礎(床部分がコンクリート)の場合はこの作業はありません。

4.下塗り材塗布

表面ケレン、掘削が済んだら下塗り材をローラーで塗布していきます。薬剤は主剤、硬化剤を3:1の割合で混ぜます。また、このタックダインPS-10Gの薬剤はかなり強烈なにおいがするため、換気扇や窓をしっかり開け換気をお願いしています。

薬剤の塗布はしっかりと基礎コンクリートにしみ込むように行っていきます。

5.中塗り材塗布

次はタックダインPE-10GⅡで中塗りをしていきます。こちらも薬剤は主剤、硬化剤3:1の割合で混ぜます。

また、 この補強材は中粘度のものでかなりドロドロとした薬剤となっています。 アラミド繊維シートが貼り付くようしっかりと塗っていきます。

6.アラミド繊維シート貼り付け

中塗りが終わったらすぐにアラミド繊維シートを貼り付けていきます。脱泡ローラーで空気を抜きながらよりコンクリートに密着するようにしていきます。

特に通気口部分は強度が弱いため、アラミド繊維シートは様々なものを縦、横方向に貼り付けして強度を上げていきます。 アラミド繊維シートをどれだけの密度、幅のものを使うかで強度が変わってきますので、出来る限り強度アップにつながるように努めています。

7.上塗り材塗布

アラミド繊維シートを貼り付けたあとは、さらに密着して貼り付くように専用樹脂による上塗りをおこなっていきます。 シート全体に樹脂を浸透させることでコンクリートとの一体化を図り、補強性を高めます。

また、アストロホームでは繊維シートの繊維が見えなくなるくらいまでしっかり厚塗りを行います。

8.整地・ゴミ片付け

最終仕上げが終わったら、掘削した土を戻し、調湿材や防湿シートを元に戻します。また、ゴミがある場合は一緒に持ち帰って完了です。

9.工事完了後は施工アルバムをお渡ししています
アストロホームでは工事完了後に施工前・施工中・施工後の写真をまとめた施工アルバムをお渡ししています。

床下や基礎コンクリートは普段確認することが難しいため、どのような状態だったのか、どのような補強工事を行ったのかを写真でご確認いただけます。

また、今後のメンテナンス時にも資料として活用していただけます。

ハイブリット工法の費用について

アストロホームのハイブリッド工法による基礎補強工事は、1mあたり20,000円~(税別)でご提供しております。

また、 施工延長20m以上の場合は、現在実施中の「基礎補強工事キャンペーン」の適用により、1mあたり14,000円~(税別)で施工が可能 です。

なお、実際の工事費用は基礎の状態や劣化状況、施工範囲によって異なりますので、詳細については現地調査後にお見積りをご提出いたします。

ハイブリット工法の施工期間について

施工範囲が30m未満の場合は通常1日程度、30m以上の施工では2~3日程度が工事期間の目安となります。

ただし、基礎に大きなひび割れや爆裂現象などの劣化が見られる場合は、先に補修工事を行ったうえで基礎補強工事を実施します。そのため、基礎の状態によっては工期が延びる場合がありますので、あらかじめご了承ください。

実際の基礎補強工事の施工事例ー3選

築34年住宅|通気口から発生した構造クラックの事例

千葉県にお住まいのお客様より、 「家の外側から見ると通気口付近にひび割れが数か所ある」とのご相談 をいただきました。

その後、現地調査の日程を調整し、床下および基礎コンクリートの点検を実施したところ、次のような症状が確認されました。

  • 基礎コンクリートに縦のひび割れ(構造クラック)が12箇所
  • 地面に亀裂が数か所
  • 束石の破損が数か所
特に通気口の角から縦に発生するひび割れは幅0.8mmのひび割れもあり、他の通気口でも同様に0.3~0.8mmのものが合計12箇所あるため、基礎全体の強度低下が懸念される状態でした。

調査報告をご報告したところ、基礎の状態を大変心配されていました。そのため基礎補強工事と束新設工事をご提案したところ工事をご依頼いただくことになりました。

施工はアストロホームのハイブリット工法工法を採用し、アラミド繊維シートとタックダイン(エポキシ樹脂)を使用して基礎の補強を実施しました。

アラミド繊維は軽量でありながら高い引張強度を持ち、今回のような縦方向のひび割れに対して補強効果を発揮します。コンクリートが苦手とする引張力を補うことで、ひび割れの進行を抑制し、基礎全体の強度向上が期待できます。

工事中は途中経過を写真を交えて都度ご報告させていただきご安心いただけたようでした。お客様からは「丁寧な仕事ぶりで大変良かった」とのお言葉をいただきました。

築20年住宅|鉄筋腐食による爆裂現象の事例

東京都にお住まいのお客様より、 「他の業者にみてもらったら横のひび割れが何か所かあった」とのご相談 をいただきました。

その後、現地調査の日程を調整し、床下および基礎コンクリートの点検を実施したところ、次のような症状が確認されました。

  • 基礎コンクリートに横方向のひび割れが18箇所
  • 基礎コンクリートに縦方向のひび割れが4箇所
  • 床下湿度平均69%
  • 木部の含水率12%

現地調査を行ったところ、基礎コンクリートの立ち上がり部分に横方向のひび割れが18箇所確認されました。 これらのひび割れは鉄筋の腐食による膨張が原因で発生しており、一部では爆裂現象の前兆も見られる状態でした。

このまま放置すると、ひび割れからさらに水分が侵入し、鉄筋腐食が進行することで基礎の耐久性低下につながる恐れがあります。

施工ではアストロホームのハイブリッド工法を採用し、アラミド繊維シートとタックダイン(エポキシ樹脂)を使用して基礎の補強を実施しました。

特に横方向のひび割れは、鉄筋腐食による膨張圧が原因となっているケースが多いため、タックダインを用いてひび割れ内部を充填・接着し、水分の侵入を防ぐことで鉄筋腐食の進行抑制を図りました。

新築住宅|施工不良により基礎補強が必要となった事例

先日新築のお家で基礎補強工事をした時の話です。引き渡し間近のお客様からご連絡をいただき、 「基礎の耐圧版(床)にひび割れがかなり入っている」 とのことでした。

実際、新築のお家といえど、1~2本程度はコンクリートはひび割れをするものですが、どの位のひび割れか確認しに行ってきました。

  • 基礎の耐圧版(床)にひび割れが72箇所
  • 基礎の立ち上がりにヘアークラックが12箇所
その結果、結構な数のひび割れがありました。場所は耐圧版と呼ばれるベタ基礎の床にあたる場所です。上の写真がその時のものなのですが、スラブのいたるところでこのような状態になっていました。

そこで、基礎打設業者とも話をし、状況を確認すると、基礎コンクリート打設時の乾燥収縮なのではという結論に。乾燥収縮はよく起こるものではありますが、明らかにクラックの数が多いので、引き渡しまでに床面の基礎補強工事をさせていただき、業者さんにも喜んでいただけました。

基礎補強工事や床下点検での失敗事例ついて

「とりあえず補修しておけば安心」
そう思って依頼した結果、あとから後悔してしまうお客様は少なくありません。

実際にお電話をいただく中でも、

  • 必要のない工事を勧められた
  • 床下を十分に確認せず施工された
  • 原因が改善されず再発した
  • 写真や説明が少なく不安だった
  • 相見積もりを取らず高額契約してしまった

といったお声があります。

基礎のひび割れや床下の劣化は、
「どこが原因で、どう処置をするのか」を正しく判断することが重要 です。

アストロホームでは、
まず床下や基礎の状態を丁寧に確認し、

  • 本当に補修が必要なのか
  • 緊急性があるのか
  • 経過観察でよい状態なのか

を正直に、点検結果をもとに分かりやすくご説明するように心がけています。

大切なお住まいだからこそ、
「よく分からないまま工事する」のではなく、
納得できる点検・説明を受けることが大切です。

Q&A

Q. 基礎補強工事は本当に必要ですか?

A. すべてのひび割れやで基礎補強工事が必要になるわけではありません。ヘアークラックなど経過観察で問題ないケースもあります。一方で、幅の広い構造クラックや爆裂現象、ひび割れの数が多い場合などは補強工事を検討する必要があります。

Q. 基礎補強工事の費用相場はいくらですか?

A. 基礎の状態や施工範囲によって異なりますが、部分補強であれば数十万円程度、目安としては60~80万円程度になります。アストロホームでは施工範囲や劣化状況を確認したうえでお見積りをご提出しています。

Q. 基礎補強工事の工期はどのくらいですか?

A. 施工範囲30m未満であれば1日程度、30m以上の場合は2~3日程度が目安です。ただし、大きなひび割れや爆裂現象がある場合は補修工事が必要となるため、工期が延びることがあります。

Q. 基礎補強工事をすると耐震性は向上しますか?

A. 基礎の状態によって異なりますが、ひび割れや劣化が進行している基礎を補強することで、建物を支える基礎の強度向上が期待できます。特に無筋基礎や布基礎住宅では特に有効です。

Q. 基礎補強工事は住みながらでもできますか?

A. はい。ほとんどの工事は床下や基礎部分で行うため、通常は住みながら施工することが可能です。

Q. 基礎補強工事をしないとどうなりますか?

A. 劣化の原因によって異なりますが、ひび割れの拡大や鉄筋腐食の進行、爆裂現象などが発生する可能性があります。早めに点検を行い、必要に応じて補修や補強を行うことが大切です。

Q. 基礎補強工事と基礎補修工事の違いは何ですか?

A. 基礎補修工事は既存のひび割れや欠損を修復する工事です。一方、基礎補強工事は補修に加えて基礎の強度向上を目的として行う工事で、アラミド繊維シートなどを使用するケースがあります。

Q. 点検だけ依頼することはできますか?

A. はい。アストロホームでは床下点検や基礎診断のみのご依頼も承っております。工事の必要性についても調査結果をもとにご説明いたします。

基礎補強工事・今後のメンテナンスや検討事項について

今まで、基礎補強工事の種類や概算の金額、どんなお家に工事が必要なのかについて説明してきましたが、基礎の状態によって施工しなければならない箇所はそれぞれ異なります。

基礎全て補強するに越したことはないのですが、当然費用も掛かりますし、不必要なところまで工事をする場合もあります。

私達アストロホームでは本当に必要な個所のみを見極めた上で、最適な工事をご提案させていただきます。

基礎の交換や、増し打ちなどは非常にコストも負担もお客様にとって大きいと思います。ハイブリット工法であれば、効果も担保できますし、コストもそこまでかからないという利点があります。当社では20,000円円/1mで施工しており、お見積りやご相談の費用はかかりませんので、お気軽にご連絡いただければと思います。

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